ナチュラルチーズ咀嚼所

’’プロセス’’よりも断然’’ナチュラル’’な人の物語

【デンマーク産ブルーチーズ】味覚に刺激を与えてくれるクセの強いダナブルー

長らく更新が絶えていたチーズブログですが再開です。

今回はデンマーク産より「ダナブルー」をご紹介します!

 

ダナブルーは手が出しやすい良心的な価格

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塩味と青カビの刺激とミルクのコクがやみつき

世界三大ブルーチーズのダナブルーは、チーズ愛好家の身として外せないナチュラルチーズで、そのまま食べたり、ブルーチーズ独特の香りや風味を利用してはちみつをかけて食べたりと長年愛されたチーズとして愛好家には浸透していると考えていますが、クセや臭いが強烈なだけに生理的に受け付けない味覚や嗅覚の人も中にはいるでしょう。しかし「苦手だから」とか「臭いから」と言いながら跳ね除けてはもったいないというのが僕の見解です。一度だけでも「はちみつをたっぷりとかけて」ダナブルーを食べてみてほしい。色んな刺激がマイルドに緩和されてミルクの旨みと香りを味わえるので!

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たんぱく質が豊富なのが嬉しい!

 

デンマーク北部のユトランド半島が原産地のダナブルーが海を超えて遥々と日本国内へ輸入され成城石井の店頭に並んでいたが、気になる価格は税込431円とワンコインで販売されおり、他商品を眺めてもダナブルーが1番に金額的に安価なナチュラルチーズだと踏んでいる。ナチュラルチーズはブルーチーズのみならず多分類に渡る品目があり、ブリー、ウォッシュ、ハードなどたくさんありますが、これまで店頭で見たナチュラルチーズ全般の価格を肌感で申し上げると「ダナブルー」か「ブリーの何か」が低いと考えています。自身のナチュラルチーズの価格が上昇する指標としては「製法」「熟成期間」「生産量」の3つで、歴然なのが熟成期間ですかね。成城石井にあった「ペコリーノ・ロマーノ」は熟成期間16ヶ月と24ヶ月の2商品があり、後者のチーズが割高に販売されていたので熟成期間は価格が高くなる指標としてあげられます。

お金をかけずに食べるにはそういった要素も交えて購買してもらうといいのではないでしょうか。

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青カビの繁殖!

そのまま食べるか、はちみつか

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縦に伸びた青カビを「煙突」と言う

基本的にブルーチーズは「そのまま」食べることが多くて、何かに付け合わせてとか何かに混ぜてとかそういったアイデアが何も思い浮かばない分、はちみつをかけるという単調な貯思考に重い悩まされています。貯メダルみたいに言ったけど表現方法も枯渇してて何て書けばいいかわからない。

とにかくそのまま食べる→はちみつかけるの2パターンを延々と繰り返して「うまい、うまい」と連呼している昨今です。食べ方が初心者すぎて一向に上級者コースへ進歩できていないのが悔やまれます。

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普段からダナブルーには、はちみつをかける

あまりにも美味しいから矢継ぎ早に食べてしまい容量がすぐになくなってしまう恐れと発酵食品なので過剰に摂取してしまうとお腹の弱い自分はトイレ直行の危機があります。だから一回あたりの適量を維持して毎日摂取を心がけます。

過去にはダナブルー以外に「ゴルゴンゾーラ」「「スティルトン」「ロックフォール」などのブルーチーズを渡り歩き、欧州各国が生産するものを食して個々の味わいを楽しんできた中で、価格とか味わいとか衝撃とか総合的にダナブルーの購買頻度が高い記憶があります。また、買いたいものと言えば「ゴルゴンゾーラ・ドルチェ」ですかね。

ドルチェの比較対象になるブルーチーズがピカンテで、ドルチェは甘く、ピカンテは辛いのが特徴的な味わいでイタリア語でも同様の意味合いがあります。

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とにかく美味いから手を出して

 

農林水産省のデータより

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農林水産省より公表された「令和2年度チーズの需給表の結果概要」からわかることは、国産ナチュラルチーズの生産量が4.7万トン、その約6倍を輸入している。世界各国からブルチーズも含めた全分類のナチュラルチーズの精鋭たちが国内へ集結している。

チーズは生乳に様々な工程を与え生産された加工食品であり、受注した企業は商品自体に手を加えることなく消費者の手に渡り、私たちの食卓へ並ぶわけだが「チーズ=欧州」という勝手に根付いた見解を払拭して、もっと国産チーズの認知度を向上させ、チーズ=北海道とか岐阜みたいな国産イメージを根付かせるにはどうしたらいいのか。もちろん欧州には歴史深いチーズ生産国という側面は認めるが国内にも美味しいチーズはあるし、チーズ工房を経営して独創性を持ち出して「チーズ愛」を全面に押し出す日本人もいると思う。

そんなことを言っている日本人の自分が買っている商品が海外からの輸入品だと考えると矛盾していて情けないが、他方では興味深いとも言えて、つまり、国内のチーズ市場は以前から開拓余地があると考えているし、生産量が時期に横ばいから徐々に上がっていくのではないかと思う。ただダナブルーの100g当たりの店頭価格を見ると500円未満、対して国産ナチュラルチーズの100g当たりの価格はダナブルーを超えて割高な印象は拭えない。

チーズが欧州の食べ物という考え方を取っ払うだけでもチーズへの捉え方とか意識は変わっていくし「日本でもチーズを生産している都道府県はあるんだ」と気づきを与えてくれる。

 
【追記:2021/11/16】
ホットケーキにトッピングしたらめっちゃ美味しい!
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【追記:2021/11/17】

はちみつダナブルートーストを作ってみました。濃厚な味わいのチーズに柔らかい甘みのはちみつが相性良くて美味しかった!

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【追記:2021/11/18】

カレーペーストを塗ってダナブルーをのせたトーストをつくって食べてみたのですが「うん、美味しいです」し、カレーに負けない強い香りと味わいのチーズが印象的でした。

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お菓子マフィンにも好相性と考えてダナブルーを添えてみた。スパイス的な辛み成分よりも、はちみつやシュガーなど甘み成分を含んだスイーツ類がより相性がいいのかもしれない。

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だからこれからダナブルーを他の食べ物に合わせるときは「甘い系」に照準を絞って実践していきたい。